三菱UFJニコスの延滞情報をJICCから削除した時効援用成功事例
解決事例13【三菱UFJニコス株式会社】
相談内容
東京都にお住まいの方から、JICC(日本信用情報機構)に登録されている遅延情報を抹消したいとご相談がありました。
20年くらい前に契約した三菱UFJニコスのブラックリストでした。
ご本人曰く、10年以上は支払いも連絡もしていないということです。
JICCのブラックリストを消して、住宅ローンの審査を通したいということで、当事務所にご連絡を頂きました。
以下のページで、信用情報の回復を解説しているので参考にしてください。
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解決方法
ご本人さまがJICCから取り寄せた信用情報を確認したところ、契約内容は以下のとおりでした。
債権情報
- 登録会社名 ➡ 三菱UFJニコス(株)
- 登録ファイル ➡ ファイルM
- 契約状態 ➡ 契約中
- 契約日 ➡ 2007年
- 取引形態 ➡ 包括信用購入あっせん
- 残高金額 ➡ 10万円
- 異動参考情報等 ➡ 元本・手数料遅延(2011年)
- 最新入金日 ➡ 2012年
2007年に三菱UFJニコスと契約したものの、2011年から支払いができなくなり、最後の返済が2012年であることがわかりました。
滞納が始まった時期は「異動参考情報等」で確認できます。
時効の条件
- 最後の支払いをしてから5年以上経過している
- 5年以内に支払いの話をしていない
- 10年以内に裁判を起こされていない
ご本人の記憶では滞納してから一度も支払いや連絡はしておらず、裁判所から書類が届いた覚えもないということです。
よって、今回は時効の可能性があると判断しました。
そこで、当事務所が内容証明郵便で時効の通知を送りました。
その後、JICCをあらためて取り直したところ、三菱UFJニコスのブラックリストが消えていました。
これにより、三菱UFJニコスの借金だけでなく、JICCに登録されているブラック情報を削除することができました。
内容証明作成サービスであれば、借金の支払い義務を消滅させるだけでなく、信用情報に登録されているブラックリストを抹消することも可能です。
ご依頼件数8000人以上
ポイント
三菱UFJニコスは信用情報機関(JICC、CIC)に加盟しています。
よって、支払いを数ヶ月延滞するとJICCに「延滞」、CICに「異動」と登録され、これをブラックリストといいます。
信用情報にブラックリストが登録されると、住宅ローンやクレジットカードの審査に通らなくなります。
よって、ローンの審査に通らずに信用情報を取り寄せたところ、JICCやCICにブラック情報が登録されていることに気づくことが珍しくありません。
ここがポイント!
ブラックリストが登録されているとローンの審査が通らない
ブラックリストを削除するには借金を完済する必要があります。
ただし、完済する場合は信用情報に記載されている残高を支払えばよいわけではありません。
なぜなら、JICCやCICに記載されている残高は元金の金額のみで損害金は含まれていないからです。
損害金はキャッシングであれば26.28%、ショッピングであれば14.6%であることが多いので、滞納期間が10年以上だと元金の数倍になっていることがあります。
また、完済したからといってすぐにブラックリストが消えるわけではなく、JICCとCICのいずれの場合も完済してから削除されるまで5年かかります。
ここがポイント!
完済してもブラックリストが消えるまで5年かかる
ブラックリストを早く消したいのであれば、完済するよりもいい方法があります。
それが時効の援用です。
時効が成立した場合は損害金や元金の支払い義務がなくなるだけでなく、信用情報に登録されているブラックリストも抹消されます。
ブラック情報が消える時期は信用情報機関によって異なります。
JICCでは時効が成立すると1~2か月で抹消されます。
なぜなら、JICCの運用では登録会社が時効援用で処理すると、時効の起算日に遡って完済として登録され、その時点で登録期間経過によって登録情報が削除されるからです。
ここがポイント!
JICCでは時効が成立すればすぐにブラックリストが抹消される
これに対して、CICでは時効が成立すると異動発生日はそのままですが、【残債額】は「0円」、【終了状況】は「完了」と修正され、【保有期限】に5年後の日付が登録され、この日まで情報が残ります。
つまり、延滞中のブラック情報から「延滞後に完済した」というグレー情報に変更され、その情報が5年間登録されます。
ただし、CICにも例外があり、時効成立後すぐにブラックリストが抹消される場合があります。
それは【返済状況の】の「異動発生日」が【空欄】になっている場合です。
15年以上前から滞納しているような場合は異動発生日が空欄になっていることが多いです。
この場合はCICでも時効成立後すぐにブラック情報が完全に消えます。
ここがポイント!
CICは時効が成立してもブラックリストが消えるまで5年かかる
※ただし、返済状況の【異動発生日】が空欄の場合はすぐに消える
完済も時効援用もしていないのに自動的にブラックリストが消えることがあります。
それは債権譲渡です。
もし、信用情報機関に加盟していない債権回収会社(サービサー)などに債権が譲渡されると、JICCでは1年、CICでは5年で譲渡会社のブラックリストが抹消されます。
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三菱UFJニコスは中央債権回収に債権を譲渡している場合があります。
この場合、債権譲渡から5年で信用情報は回復します。
ただし、借金の支払い義務まで消滅したわけではないので、債権を譲り受けた中央債権回収から請求を受けた場合は時効の援用をおこなう必要があります。
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三菱UFJニコスが債権を譲渡せずに回収業務を子浩法律事務所に委託している場合があります。
この場合、子浩法律事務所は三菱UFJニコスから借金の管理回収を委託されているだけなので、債権者は依然として三菱UFJニコスのままです。
よって、延滞している限りはJICC、CICに延滞情報が登録され続けます。
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お問い合わせ
当事務所は三菱UFJニコスの時効援用実績が豊富にあるので、ご自分で対応できない場合はお気軽にご相談ください。
いなげ司法書士・行政書士事務所
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