取引履歴の開示と任意整理

債務整理を相談する際に債権者との契約書や請求書を持っていかなければいけないと誤解している方が多いです。

確かに、契約書等があればより詳しいアドバイスができますが、相談時点では特になくても構いません。

最低でも以下の3点が大体わかれば、利息制限法での引き直し後の債務総額がどのくらいになるかの予想はつけられます。

①借入れをしている債権者名

②初回借入時期(平成何年頃)

③現在の残額(約50万円)

ただし、実際には各社から取引履歴を取り寄せてみないと正確な金額は分からないので、実際の金額と予想金額が大きく異なることがあります。

しかし、相談時点で契約書等を保管している方が稀なので、特になにも手元に持っていなくても問題はありません。

なぜなら、受任となれば依頼者に代わって専門家が取引履歴を取り寄せることになるからです。

通常、司法書士が債務整理の依頼を受けると即日、全債権者に受任通知を送ります。

この通知が届くと債権者から事務所に今までの取引履歴が送られてくるのですが、取引履歴といっても債権者によって形式が様々です。

郵便で送付してくる債権者もいれば、FAXだけの債権者もおり、大手の債権者だからといって必ずしも郵便で届くわけではありません。

私が大手消費者金融の中でも一番見にくいと思うの業者はアコムです

同社の取引履歴は郵便ではなくFAXで届きます。

また、数字が非常に小さいためとても見づらく、5000円と6000円の区別がつかないこともしばしばです。

さらに、貸付と返済が区別されていないため、引き直しの専用ソフトに入力するときも一苦労です(今は事務員が悪戦苦闘しております)。

また、借入総額と返済総額が書いていないため、ソフトに入力した後に送られてきた取引履歴の借入総額と返済総額がソフトに入力した額と合っているかを確かめる必要があるのですが、これがまた大変なのです。

特に、借入年数が10年以上となりますと、引直計算をするだけでも1時間以上かかることもあり、計算が合わないものなら事務員のストレスもかなりのものだと思います。

司法書士や弁護士に依頼をしないでご自分で過払い金の回収をしようとされている方は、まず、この引直計算が第一関門だと思います。

参考までにご自分で手続きをしようとされている方のために以下の書籍を推薦いたします。

「Q&A 過払金返還請求の手引」 (民事法研究会) 税込3150円

※付録のCDに引直計算ソフトがついています

なお、名の知れた貸金業者であれば履歴の開示には素直に応じます。

これは専門家に依頼しないで債務者本人が請求しても同様です。

「取引履歴はどうやって請求すればいいんですか?」という相談はよく受けますが、履歴の請求の仕方については各社によって多少の違いがあります。

よって、自分で履歴の請求をするのであれば、まずは貸金業者に電話をしてどのように請求すればよいのかを聞いてみるのがよいと思われます。

そうすれば、定型の開示請求書を送ってそれに記入して返送する等のやり方を教えてくれるはずです。

しかし、中小の貸金業者の場合、すでに過払いになっていれば履歴の開示に応じない業者もいます。

そういう場合は貸金業者を監督する行政機関に指導や処分をしてもらうように要請する必要があります。

履歴を開示しないと業務停止などの行政処分の対象になるので、監督官庁から指導があれば開示に応じる業者も多いです。

自分も過払いではと思ったのであれば、まずは取引履歴の取り寄せから始めることをおすすめします。

自分で請求するにせよ、専門家に相談するにせよ、まずは行動を起こすことが大事です。

なお、任意整理とは利息制限法で引直計算した残額を分割(もしくは一括)で返済する内容で司法書士と債権者が裁判所を通さずに和解する手続のことです。

実際に和解をする際はどのくらいの分割回数まで債権者は応じてくれるのか。

簡易裁判所を利用する特定調停は、債務者が司法書士などの専門家に依頼をしなくても、任意整理とほぼ同じ効果がある手続ですが、この特定調停の分割返済回数は原則的に36回払いです。

このため、任意整理の分割返済回数も36回が原則となります。

しかし、債権者によっては60回でも応じてくれるところはありますし、場合によっては84回でも和解できる場合があります。

一般的に大手の消費者金融は60回までなら応じてくれることが多いです。

信販系も大半は60回でも和解可能で、中には60回以上でも和解できる会社もあります。

任意整理の分割回数は債務者の収入に応じて対応できますので、もし、任意整理を諦めている方はぜひこの事実を知っておいてほしいと思います。

ただし、任意整理をしたからといって、必ず負債が減るというわけではありません。

どういった場合に減らないかといいますと、主に以下の2つが挙げられます。

1. 銀行や信金等からの借入れ

2. もともと利息制限法内の借入れ

とはいえ、1.も言いかえれば、2.となりますので、結論から言えば金利が当初から利息制限法内の場合は、任意整理をしても負債の額は減らないということになります。

ただ、法定金利内だからといって任意整理をするメリットがないというわけではありません。

なぜなら、任意整理をすれば、将来利息は免除してもらった上で分割返済できるからです。

たとえば、銀行に毎月1万円を返済していたとして、任意整理後も同じ1万円の返済になったとします。

同じ1万円の返済ではありますが、任意整理前は利息を取られるの対して、任意整理後は利息が取られません。

つまり、返せば返しただけ借金が減るわけです。

よって、たとえ法定金利内の借入であっても、今後支払うであろう将来利息を考えれば任意整理をするメリットは十分あるということなりますが、近年は任意整理が難しくなってきています。

というのも、数年前までの任意整理であれば、利息制限法で引き直しをした残金を将来利息カットで3~5年の分割返済というのが常識ですが、最近は分割払いの場合に将来利息を要求してくる業者が増えました。

当事務所では、基本的に将来利息付きでの分割返済では和解はしません。

そのため、和解交渉がそこでストップしてしまうことも少なくありません。

なお、大手サラ金だと、アイフルと武富士が将来利息を要求してきます。

もし、一部の債権者のために、任意整理が不調になるということになりますと、結果的に個人再生や自己破産に移行せざるを得ないことも出てくるかと思います。

よって、今後は個人再生の件数が徐々に増えていくような気がしています。

なお、司法書士などの専門家に任意整理をお願いしても、債権者から給料の差し押さえをされてしまうのではないかと心配されている方もいるかと思います。

答えはノーです。

まず、任意整理の大前提として、貸金業者は司法書士などの専門家が介入した場合は、債務者へ直接請求をすることが禁止されます。

よって、原則として給料の差し押さえをされることはありません。

そもそも、給料などを差し押さえるには判決や公正証書、和解調書などの「債務名義」が必要です。

中にはお金を貸す時点で公正証書を作成している業者もいますが、大部分は普通の契約書のみなので、債務名義がない以上は差し押さえをすることはできません。

ただし、専門家に依頼する前の段階ですでに判決等を取られていると、その後、司法書士などが介入しても差し押さえをされる可能性はありますのでご注意下さい。

ちなみに、給与の差し押さえといっても全額取られるわけではなくて、債務者が最低限必要である生活費の部分は差し押さえが禁止されています。

差し押さえが禁止されている範囲は、

①給料の手取り額の4分の3

もしくは

②33万円

のいずれか低い方です。

たとえば、手取り40万円の場合、①の30万円もしくは②の33万円のいずれか低い方が差し押さえ禁止となりますので、①の30万円が差し押さえ禁止となります。

よって、実際に差し押さえられる金額は40万円のうちの10万円ということになります。

任意整理をしたからといって、給料を差し押さえられることはまずありませんのでご安心下さい。

テレビドラマの影響で、「強制執行するぞ」などと貸金業者から脅されて、家財道具などが没収されるなんてシーンが頭に浮かびますが、現実の世界で、強制執行するためには確定判決、仮執行宣言付支払督促、調停調書、和解調書、公正証書などが必要です。

これらをまとめて債務名義といいます。

よって、契約書を公正証書で作成している場合を除き、原則的に裁判手続きを経なければ強制執行はできません。

つまり、強制執行すると脅されても、すぐに差し押さえをすることは基本的には無理です。

また、強制執行といっても、よほど高価な家財道具があるなら別ですが、通常は給与預金口座の差押えです。

よって、家財道具が持っていかれることは、普通の家庭であれば、まずあり得ないことです。

とはいえ、返済が遅れてどうしようもならないのであれば、そのまま放置しておかずに、お近くの司法書士などの専門家にご相談されることをおススメします。

なお、任意整理は裁判所を通さないで、債権者と分割返済の和解をする手続です。

もう少し詳しく説明しますと、債権者から取引履歴を取り寄せて、それを利息制限法で引直計算し、引き直し後の残額を原則的に将来利息を免除してもらって分割返済します。

このように任意整理は残った負債を将来的に返済していくわけです。

よって、無職では残った負債を返していく原資がありませんので、原則的に任意整理はできません。

ただし、無職でも年金収入等があれば話は別です。

また、自分が無職でも同居家族が支払ってくれるのが確実であれば任意整理は可能です。

中には、無職なので自己破産しかないと思って手続をしてみたのに、債権調査の結果、多額の過払い金を回収できることが分かり、その過払い金で残債務を一括返済できることもあります。

負債が残っている段階で債権調査をして、その結果、過払いであった場合も一種の任意整理なので、その意味では無職であっても、過払い金が多額であれば任意整理で済む場合もあります。

大事なのは、無職で返済ができなくなった以上は、自己破産を含めて何かしらの手続を取る必要があるということです。

ところで、任意整理すると自宅や車は処分しないといけないのかと思われる方はたくさんいると思います。

なお、ここでいう任意整理というのは、裁判所を通さないで、弁護士や司法書士が債権者と利息制限法で引き直した残金を分割返済する和解手続きのことです。

上記のとおり、任意整理はあくまでも裁判所を通さない手続なので、住宅ローンや車は処分されません。

ただし、車のローンを支払っている途中の場合、所有権はローン会社に留保されていますので、車を手放したくないのであれば、車のローン会社を任意整理の手続から除外する必要があります。

あとは、任意整理で済むだけの収入があるかどうかが問題となります。

もし、任意整理で済まない場合は、個人再生や自己破産を検討する必要があります。

いずれにしても、任意整理であれば自分の財産を処分する必要はありませんのでご安心下さい。

ところで、最近は新卒者の就職状況もかなり厳しいようです。

就職といえば、債務整理の相談で、

「子供の就職に影響はありませんか?」

「転職しにくくなることはないですか?」

等と聞かれることが多々あります。

一般的に自己破産や任意整理をすると、信用情報機関にその旨が記載されます。

このことを一般的に『ブラックリストに載る』などといいますが、そもそも第三者が勝手に自分の信用情報をチェックすることはできません。

また、就職の際に信用情報を調べられることもありませんので、債務整理が就職や転職に影響することはありません。

なお、自己破産と個人再生をすると官報に載るので、その意味では第三者に知られる可能性があります。

しかし、一般の方は官報などチェックしませんので、現実的には他人にバレる心配はないでしょう。

※官報とは・・・新たに公布された法律や政令等を公表する『国の広報紙』で、誰でも政府公刊物を取り扱う書店で購入することができます。

職場への影響を恐れて債務整理を躊躇していると、逆に債権者から裁判を起こされて給与の差し押さえを受ける危険があります。

そういった意味でも、返済に行き詰ったら早めの債務整理が肝心です。 

ヤフーニュースからですが、英国でマネキンメーカーが明らかにした最新モデルのサイズについて、摂食障害の支援団体が「やせ過ぎ」と指摘し、波紋を呼んでいるようです。

確かに、世の中のマネキンは細いです。

ただ、中肉中背の健康的なマネキンで商品が売れるかと言われると疑問ですが・・・。

なかなか難しい問題ですね。

次は野球の話。

楽天の田中将大投手が、「右大胸筋部分断裂」で全治3週間と診断され、今季は絶望になってしまいました。

私は、千葉ロッテファンなのですが、個人的にマー君は好きなので、とても残念です。

楽天はただでさえ最下位なので、マー君離脱は大打撃でしょうね。

最後は身長の話を少し。

日本人男性の平均身長は171.7cm、終戦直後は160cm程度だったそうです。

半世紀で10cm以上も伸びたそうですが、最大の理由は栄養状態の改善とのこと。

ちなみに、世界で一番成人男性の平均身長が高い国はオランダで183.8cmだそうです。

ただ、日本もオランダも90年代半ば頃からほぼ横ばいで、これ以上伸びることはないだろうとのことです。

それにしても、オランダ人は高過ぎですね(あっちから言わせれば日本人が低過ぎなんでしょうけど)。

ところで、冷夏といわれた2009年から一転、猛暑日が続く今年の夏はプール施設が大きな賑わいをみせています。

当事務所の近くにも「稲毛海浜公園プール」というのがありますが、毎朝、事務所の最寄り駅である稲毛駅から、このプール行きのバスには長い行列ができています。

楽しそうにバス待ちをしている若者を横目に仕事場に向かうのは結構辛いものですね(笑)

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