任意整理の特徴と家族の借金の解決法

借金を整理する手段の一つに任意整理というものがあります。

当サイトにも任意整理の手続きや流れの説明は詳しくしてありますが、この手続きの特徴は以下の3つです。

1. 司法書士が本人に代わって債権者と交渉する

2. 高金利であった場合は、利息制限法で引き直しをした残額を返済する

3. 分割返済の場合は、将来利息を免除した上で和解する

任意整理は、司法書士が裁判所を通さずに、直接、相手業者と話をして、返済の条件を決めていきます。

よって、本人が直接、債権者と話をする必要はありません。

もちろん、利息制限法を超えるような金利で借入れをしていた場合は、取引当初から18%で引き直し計算をします。

そして、それでも残った借金があれば、それを返済しますが、利息制限法で引き直し計算をすることで、すでに借金がすべてなくなって、逆に過払い金が発生していることが明らかになった場合には、任意整理ではなく過払い請求に移行します。

よって、当初は任意整理のつもりで取引履歴を取り寄せてみたが、調べてみたらすでに過払いだったということは、決して珍しくありません。

なお、ここでの話はあくまでも引き直し計算をしても、借金が残っている場合のことです。

借金が残っている場合、金額がごくわずかであれば一括払いということもありえますが、ほとんどの場合は分割払いとなります。

その際に、和解した以降に支払う借金については、すべて無利息にしてもらって、残っている借金の残金を分割で支払うのが基本です。

例えば、36万円の借金を3年で払う場合は、毎月1万円の36回払いとなります。

もし、36万円に利息を付けて支払わなければいけないとなると、たとえ1万円を36回払っても、借金がゼロになることはありませんので、無利息での分割返済は任意整理の大きな特徴といえます。

しかし、近年は、サラ金系の業者(アコムやアイフルなど)やカード会社の一部で、無利息での分割返済を認めずに将来利息を要求してきたり、ひどいところは一括返済しか認めず、分割返済には一切応じないというスタンスのところもあります。

ところで、もともと利息制限法の範囲内で貸付けをしている場合には任意整理をするメリットがないのではないかと誤解されている方もいます。

しかし、すでに述べたとおり、任意整理の特徴の一つに、将来利息を面書しての分割返済がありますので、和解した時点の借金の額は変わらなくても、和解した以降の支払いには利息がかかりませんので、将来利息を免除してもらえれば任意整理をするメリットはあります。

なお、上記のアコムやアイフル等は将来利息の免除に応じませんが、もし、取引当初が高金利であれば借金の総額自体はある程度減少しますので、仮に、将来利息を付けての和解をしたとしても、借金の減少分についてはメリットがあるといえます。

これに対し、もともと法定金利内の貸付けであった場合で、しかも、将来利息の免除に応じないとなると、たとえ司法書士に依頼をしても任意整理をするメリットがありません。

貸金業者がどのような対応をするかについては、今までの経験上把握しているので、事前に借入先を教えて頂ければ、任意整理をするメリットがあるのかどうかについての判断をすることが可能です。

以下はご家族で債務整理をされた方の実例の紹介です。

「息子の債務整理もお願いできますか?」

多重債務に陥っている親からその息子の分の債務整理をお願いされました。

もちろん、家族まとめて手続することはできますが、その場合は債務者本人から直接、依頼して頂く必要があります。

たとえば、すでに借入れができなくなっている親が息子の名義を借りてカードを作り、そのカードで借金をしてしまったような場合です。

息子はカードを親に預けているため、自分の借金がどのくらいあるのかも分かっていないことも珍しくありません。

そのような場合でも、あくまでも借入名義は息子なので、当事務所へ依頼される際には直接、借入名義人である息子から依頼を受ける必要があります。

今までに両親2人とその子供3人で合計5人分の債務整理を受任したこともあります。

その家族は両親の借金を支払うために子供も借金をしてしまっていました。

借金が家族にまで連鎖してしまう最悪のパターンです。

この家族の場合は過払い金を合計で1000万円以上回収できたため、債務整理をすることで借金がすべてなくなり事なきを得ました。

親族や友人から援助を受けなければ支払いができないということは、すでに支払能力を超えた借入れになっているということです。

そのような場合は親族等に頼るのではなく、司法書士等の専門家に相談をされることをお勧めします。

もう一つ別の事例のご紹介です。

相談者 「借金の件で相談したいのですが?」

私 「はい、どうぞ」

相談者 「借金をしているのは私ではなく息子なのですが・・・」

私 「そうですか。息子様ご自身は相談に来れないのでしょうか?」

相談者 「とりあえず、お話だけでも私が聞こうかと思いまして」

私 「できればご本人が直接、相談されるのが良いのですが、相談だけであればご本人じゃなくてもお聞きできますよ」

借金をしている息子の親御さんからの電話でした。

しかし、息子はすでに成人。

相談だけであれば本人でなくてもかまわないのですが、正式に受任となれば本人と委任契約を締結する必要があります。

また、借金の内容等も本人じゃないと分からないことが多いので、本人以外からの聞き取りでは不十分となります。

よって、相談の段階でもやはり本人に来て頂くのが望ましいのです。

親とすれば子供が借金をしていれば心配で仕方ないでしょうが、債務整理は本人がきちんと借金と向き合って手続に臨まないと良い結果は生まれないものです。

次は自動車ローンがある場合です。

「車はどうしても手放せないので、自動車ローンだけを除外することはできますか?」

自己破産や個人再生では、すべての債権者を対象にしなければいけないので、自動車ローンだけを除外することはできません。

その結果、自動車は原則的にローン会社に引き上げられてしまいます。

反面、任意整理では特定の債権者だけを手続きから除外することが可能です。

そのため、自動車ローンだけを今まで通り支払って、その他の消費者金融や信販会社からの借入れ分のみを任意整理することが可能です。

たとえば、A社とB社は消費者金融、C社は信販会社、D社は自動車ローンの時に、A~C社の3社だけを任意整理の対象とし、D社は今まで通り支払っていくといった感じです。

では、自動車ローンもC社から借りていた場合はどうでしょう。

これは債権者によって、対応が異なると思いますが、当事務所でもオリコで同じようなケースがありました。

その際は、自動車ローンだけを除外し、それ以外の借入分のみを任意整理することが出来ました。

しかし、このようなオリコの対応をすべての会社でしているとは限りませんのでご注意下さい。

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