住宅ローンの返済が厳しくなっても、個人再生という選択肢でマイホームを守れるかもしれません。
今回は、晴れて個人再生が裁判所に認可された後の返済についてです。
個人再生をするまでの債権者への返済は振り込みであったり、自動引き落としなどバラバラです。
しかし、個人再生後は、原則的にすべて振り込みになります。
なお、住宅ローンだけは今までどおり、銀行口座からの引き落としで変更ありません。
そして、返済は今までのように毎月ではなく、3ヵ月に一度するだけです。
これは、個人再生の結果、1社当たりの返済額が従来よりもかなり減ることに起因しています。
もし、従来どおり、毎月返済をしなければいけないとなると、債権者の数が大きいと振込手数料だけでも毎月かなりの出費となってしまいます。
振込手数料については、ネットバンクを利用することで通常の料金よりもかなり抑えられたり、毎月一定回数を無料にすることもできますが、現在の裁判所の運用ではその辺は考慮していないようです。
また、再生計画の認可によって、従来の借金額がほんのわずかに減ってしまったような借入先については、3ヶ月毎の返済であっても1回あたりの金額が数百円に過ぎない場合もあります。
そのような極めて少額な債権については、初回の返済時に全額を一括で支払って終わりにしてしまうということもあります。
そういった少額の債権がない場合は、基本的に全債権者に対して、3ヶ月に1度、すわわち年間4回の返済になります。
もう少し具体的に見ていきますと、再生計画の認可により、100万円の借金を3年で返済することになるので、1ヵ月あたりだと3万円になります。
しかし、上記のとおり、実際には毎月返済するわけではなく3ヵ月に1回なので、3ヶ月毎の返済額の合計は9万円となります。
こうすることで、毎月の振込手数料を節約し、返済手続の手間を軽減しているわけです。
個人再生では原則的に3か月に一度の返済になるわけですが、大切なことは毎月きちんと3万円の積み立てをしておくことが大事ということです。
3ヶ月毎の返済をいいことに、毎月きちんと3万円を積み立てしておかないと、いざ返済する月になったときに手元に9万円が用意できていないということになりかねません。
よって、3ヶ月毎の返済になることによって振込みの手間は省けますが、毎月のお金の管理は今まで以上にきちんとしなければいけないということになります。