取引履歴の取り寄せと引き直し計算

前回もお話ししたとおり、住宅ローンを滞納している場合、過払い金の発生の有無を調べるのが第一です。

では、どうしたら過払い金の有無を調べることができるのか。

これには、まず取引履歴というものを相手業者から取り寄せます。

なお、大手の業者であれば、たいてい今までのすべての取引を保存しています。

ただ、取引が20年近くなると、古い分については残っていない場合もあります。

取引履歴を取り寄せるには、まずは業者に電話をして取引履歴を送って下さい、といえばOKです。

業者によっては、電話だけで取引履歴を開示してくれます。

電話だけではなく、では、開示請求書を送りますので、それに署名押印して返送してください、と言われる場合もあります。

開示方法は各業者によって違いますが、まずは電話すればOKです。

早いところだと数日から1週間で開示されますが、遅いところだと2ヶ月くらいかかるところもあります。

届いた履歴は、一見して過払いになっているかどうか分かるものもあれば、自分で計算しないと過払いかどうかが分からないものもあり、後者のタイプがほとんどです。

また、あらかじめ業者の方で引き直し計算をしている取引履歴でも、

過払い金の利息(年5%)は付けていないので、利息込の金額を知りたい場合は自分で引き直し計算する必要があります。

もし、訴訟をしたうえで全額回収したい場合は、利息込の計算書を裁判所に提出する必要があるので、

その点からも自分で引き直し計算書を作成しなければいけません。

なお、取引履歴を開示してもらうだけであれば、特に信用情報がブラックになることはありません。

また、結果的に過払いになっていることが判明すれば、特に借金を完済しないまま請求の手続きに移行してもブラックになることはありません。

これに対して、引き直し計算の結果、いまだ借金が残るような場合、今までどおりに返済を続ければ特にブラックになることはありませんが、

この段階で司法書士等が介入してしまうと、いわゆる債務整理をした扱いになってしまうため、信用情報もブラックになってしまいます。

ブラックになると一定期間(5年程度)は他社を含めてカードが使えなくなったり、融資を受けることができなくなるので注意が必要です。

なお、当事務所では千葉県近郊にお住まいの方に限り、引き直し計算代行サービスをしていますので、興味のある方はお気軽にご相談ください。

以下は実際の相談例です。

任意整理の相談でAさん来所。

私 「では、借入先を教えて頂けますか?」

Aさん 「武富士、セゾン、エポス(旧:丸井)の3社で、負債が武富士が100万円、それ以外の2社がそれぞれ50万円くらいです」

私 「それぞれどのくらい前から借り入れをしていましたか?」

Aさん 「武富士とセゾンは平成6年くらいから、エポスは5年くらい前からだと思います」

私 「武富士とセゾンは平成6年くらいから今まで継続して借り入れと返済を繰り返していますか?」

Aさん 「5年くらい前に一度完済しましたが、数ヵ月後に再び借り入れを始めました」

私 「そうですか。詳しいことは取引履歴を取り寄せて引き直し計算をしませんと分かりませんが、おそらく武富士とセゾンは大幅に債務が減って、場合によっては過払い金が発生している可能性がありますね」

Aさん 「負債がなくなるだけでなくお金が返ってくるってことですか?」

私 「そういうことです。ただ、過払い金が発生しているかどうかは調べてみないとわかりませんが」

Aさん 「今の借金の額が減るだけで十分です。過払い金に関してはおまけのような感じで考えておきますよ」

私 「そうですね。借金が大幅に減るのは間違いありませんよ。過払い金も発生していればいいですね」

最近は過払いに関するニュースやホームページなども増えたので、2~3年前に比べればもかなり一般市民にも過払いの存在が知れ渡りました。

ただ、まだまだ知らない人は知らないのが実情です。

過払いの存在を知らないまま過払い請求権が時効(10年)になってしまう人が少しでも減るように来年も頑張っていきたいと思います。

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