不動産競売物件情報というサイトを利用すれば、事前登録不要で誰でも競売物件を閲覧することができます。
競売物件で重要な物件明細書、現況調査報告書、評価書の3点セットはもちろん、過去3年分の売却データも閲覧できますので、
基準価格はいくらで買受申込者は何人いて、結局いくらで落札されたのか等、入札するための目安にもなります。
人気がありそうな物件は、業者が何社も申込みをするので、基準価格の2倍以上で落札されることも珍しくありません。
こうして落札された物件が数ヶ月後、中古物件として売り出し中と不動産屋さんの広告に載ったりするわけです。
なお、ハウスクリーニングや占有者廃除などを不動産屋がしてくれるので、もちろん、その時の売り出し価格は落札価格に上乗せされたものです。
とはいえ、競売物件は通常の取引で購入した場合よりも安く購入できるので、その分、売却価格も安いことが特徴です。
ところで、競売によって自宅を手放さざるを得なくなった方の立場からいえば、いつ強制退去となるかわかりませんので、毎日が落ち着かないと思います。
確かに、競売になっても落札者が現れなければ、いつまで経っても強制退去とはなりませんので、
そうそう買い手が付かないような特殊な物件であれば、任意売却よりも競売の方がよい場合も考えられます。
しかし、一般的には任意売却の方が、自分で引っ越しのスケジュールを組みやすいですし、なにより自宅は失うことにはなりますが、
かたち上は普通の売買と変わりありませんので、精神的にも人生の再スタートを切りやすいのではないかと思われます。
もし、売却後のローンを破産しないで返していくつもりであれば、競売よりも任意売却をした方がよいでしょう。
なぜなら、競売だと売却金額が市場価格の6~7割になることが多く、また、落札後の返済についても、
任意売却をしていた方が住宅ローンの保証会社や債権回収会社との話がまとまりやすいといわれています。
よって、自宅を手放すという選択肢しか残らない場合であっても、できる限り競売ではなく、任意売却をした方がよいケースが多いのではないかと思われます。