任意売却と差押登記

仮に、任意売却後に自己破産をすれば、売却後に残った借金の支払義務はすべてなくなります。

 

これに対し、任意売却後に自己破産をしても、所得税や住民税等の税金の支払義務は残ります。

 

なお、国民健康保険料などの社会保険料も税金同様、支払義務が残りますので、放置はご法度です。

 

もし、税金の支払いをしないでいると、延滞金として年14・6%の損害金が付くこともありますので要注意です。

 

よって、税金の滞納がある場合は、仮に任意売却をする予定であっても、支払方法の話をつけておく必要があります。

 

もし、税金の滞納を放置しておくと、最終的には差し押さえを受ける可能性があります

 

ところで、任意売却では不動産に付いている抵当権などの担保権者全員の同意が必要となりますが、

 

税金の差押登記がなされてしまうと、その税金を徴収している担当の役所の同意も必要になります。

 

役所によっては任意売却に協力的でないところも少なくありません。

 

よって、任意売却をしている途中で、税金等の差押登記がされると非常に厄介ですので、支払方法について事前に担当の役所と話をつけておくことが大切です。

 

なお、不動産に設定された抵当権と税金等の差押登記の優先関係についてですが、一般的には不動産登記は受付順位が先のものが優先します。

 

しかし、差押登記の場合、この不動産登記の大原則が適用されず、税金の法定納期限が基準になります。

 

これはどういうことかといえば、抵当権設定登記が11月1日に登記され、その翌日である11月2日に差押登記がされているとします。

 

登記の順位でいえば、抵当権の方が差押よりも1日早いので、抵当権が差押に優先しそうな気がしますが、

 

差押えの場合は法定納期限が基準になり、法定納期限が9月30日であれば、

 

抵当権の設定登記がされた11月1日より前の日付になるので、たとえ登記上は抵当権が先でも、

 

法定納期限が抵当権設定登記日よりも前なので、この場合は差押登記が抵当権よりも優先することになります。

 

これは、税債権が一般債権よりも優先するためですが、反面、税債権では無益な差押えが禁止されています。

 

無益な差押えの禁止というのは、差押対象の物件では税債権の全額を支払う見込みがない場合は、差押をしてはならないという国税徴収法の決まりのことです。

 

いずれにせよ、任意売却の際に差押登記が入っている場合は、極力、事前に延滞を解消して登記を抹消しておくことが任意売却を成功させるポイントです。

お気軽にお問い合わせください

受付時間:平日9時~18時
電話番号:043-203-8336

メールでのお問い合わせはこちら