住宅ローンを支払わないでいると、保証会社が代位弁済をし、その後、競売手続きに入ります。
そして、競売で買受人が決定すると、最終的には家を出て行かなくてはなりません。
家を出るタイミングはケースバイケースなので、競売手続きの最中に転居先を見つけて出ていくことは自由です。
もし、手持ち資金が不足している等の理由で転居先が見つからなくても、新たな買い手が見つかった以上は、そこに住み続けることはできません。
逆に言えば、たとえ競売手続きに突入しても、買い手が見つかるまでは自分が所有者であることに変わりはないので出ていく必要はないということです。
買い手が付けば法的にも、自分が所有者ではなくなりますので、立ち退きをしなければいけなくなります。
ここで抵抗しても最終的に強制退去させられてしまうので、無駄な抵抗はしない方がよいでしょう。
なお、買受人から立ち退き料をもらえるかどうかですが、法的には立ち退き料を請求することはできないので、その辺の期待はしない方がよいと思います。
ただし、中には、相応の立ち退き料を支払ってくれる優しい買受人もいるかもしれませんが、このご時世ですからあくまでも異例中の異例です。
一昔であれば、なるべく穏便かつ早急に退去させるために、立ち退き料を支払うケースもままありましたが、
近年は強制退去させる法律も整ってきたので、わざわざ立ち退き料を支払ってくれる買受人は減っています。
この点、競売になる前に任意売却を選択しておけば、30万円前後の引っ越し費用をもらえる場合があります。
任意売却における引っ越し費用も必ずではありませんが、少なくとも立ち退き料よりはもらえる確率は高いです。
よって、新たな買受人が付いて強制退去になるよりは、引っ越し費用がもらえるかもしれない任意売却の方が新たな出発を切るにはよいと思います。